脱友☆の条件



ナルトの悲鳴などものともせずくわえたそれをサスケは口の中で丹念になぞる。精液の青臭いにおいと、こもった汗のにおいがしたが、汚いだなんて思わなかった。口の中に広がる独特なしょっぱさもサスケの気にするところではなく、すぐ目の前に茂る金色の恥毛の方が数倍気になった。
柔らかさのない腹部、丸みのない臀部。組み敷いてたまにあたる骨の感触までサスケは欲情していた。どこにも女らしさなんて感じない固くて無防備に毛の生えた体。しかし傷跡ひとつなく、露出を好まない白い肌はどんな女よりもサスケの欲情をあおるようだった。
「ナルト……」
先端を口にふくんで強く吸えば聞いたことのないナルトの声が上がる。
サスケは口の周りをナルトの先走りと己の唾液でべとべとにしながら口を動かした。こうなってくると入れたい欲求が膨れ上がってくる。
それでもどこかこの欲求だけは抑えないといけないという理性が働いていたサスケだったのだが、
「……く……ふぅ……」
女のように高い声を上げつづけるでもなく、時折うめくように快感をあらわす彼を感じればそれも吹き飛んでしまった。
サスケはそれを口にくわえたまま、さらに奥まったナルトの穴の表面に指を滑らせる。そこは垂れる二人の体液で良い具合にぬるんでいた。
「んん!……はあ、あ……!」
びくりと揺れたナルトの腰をサスケは押さえ込むようにして体重をかける。食む唇にも力を込めて吸い付いた。
今度は快感のためにナルトの腰が何度もはねた。
「あ…あっ…ああっ……!」
サスケは撫でるだけだった指をかまわず突き入れる。1本目は少し力を入れると、締め付けながらもナルトの穴はサスケの指を受け入れた。
そこからサスケは夢中になってナルトの狭い穴をとにかく広げるように指を動かすことに専念する。
気持ち悪いのか、たまに震えながら子犬のような声をナルトはあげたが強い抵抗はしてこなかった。前も後ろも同時に攻めたてられて排泄感を感じながらもナルトはしっかり快感も感じとっているようだった。くわえたそこがじわりと塩気を
帯びたことでそうと知る。
指を2本に増やし、きつい中でぐるりと旋回させた時、ナルトの体があからさまにひくついた。
「はあ……ぁん!サスケ、ゆび……。ダメだ……むりむり……くぅ……ん……。あー……ダメ……だってばよぉ……」
ダメだと、むりをうわごとのように繰り返しナルトは体をくねらせ始めた。
中途半端な拒絶はサスケの欲情をあおるだけで、一層ナルトの中をいじる指に卑猥さが増す。
「ふあ……ん。も、もれる……から、も、むり……!」
「いいから……このまま出せよナルト」
それに応えるようにサスケはナルトのそれを喉の奥にあたるほど深くくわえ込んだ。同時に穴に埋め込んでいた指もぐっぐっとリズムをつけて押し入れる。
「う……ああぁ!あ…あっ…ああっ……!サスケ、で、でる……!お、お、おさけ……!!」
「!」
(さけ……?!)
サスケはここ数年こんなに慌てたことはないくらいの慌てっぷりでナルトから身を離した。
「酒……?!」
自由にはなったが思うように動けないでいるナルトを酔っ払いとは思えない素早さでサスケは抱え込んだ。
「は、はやく…しねーと……。もー……もれるーー。さけ、さけが……くふ……んん~~サスケぇ、も……でる……」
「もう少し我慢しろ……!」
サスケは一喝すると、半ばナルトを引きずるようにして部屋を出たのだった。



後ろから抱え込まれるようにしてベッドを降りたナルトは、色んな理由でガクガクする体を支えてもらいながらトイレへと向かった。
ただいま下のみ脱衣という、なんとも恥ずかしさマックスの出で立ちであったが、文句を言える立場でもない。
今は急を要するのだ。ナルトは震える足を叱咤し前へと動かす。
人としての生理現象がナルトの身を苛んでいた。それはもう結構な威力をもってして。
(もれそーなんだけど……なんだけど……!)
しかし、それだけではない感覚も切羽詰まっているという、非常に危険極まりない状態でもあった。
(と、とにかく早くトイレ……!)
ナルトはサスケにしがみつきながら先導する彼についてゆく。部屋を出ていささか狭いリビングを横切った少し先でドアが開かれた。
ナルトの緊張が一気にゆるむ。膝を着きそうになったが、それをサスケは許してくれずさらにガシャンとドアがスライドされた。
「!」
ナルトの体がぎょっとあからさまに強張る。目の前にあったのは焦がれ続けた白くて丸いフォル厶ではなく、四角くてねずみ色のバスタブだった。
(風呂場?!)
ナルトは今度こそヘタリ込むように膝をついてしまった。もちろん回された腕が外されることはない。
「ここなら問題ねぇだろ」
どこか濡れたサスケの声が背後からする。それと同時に先ほどの続きとばかりにサスケの手が前へと回された。
「あ……!」
つかまれてナルトの喉から声があがる。
「よ…よく……ねぇってば!」
問題なんて大有りだ!とありったけの抵抗を言葉に込めてみても、今の時点でナルトに関してはすでに引き戻せるような状況じゃあなかった。
後ろからぐいぐいとサスケの体が押し付けられる。そんなことにまでナルトはひどく感じ入ってしまうようで、一瞬萎えた猛りも前からもれるような感覚とともにどくんどくんと脈打ちだした。
そのまま前のめりに倒れ込もうとする体が支えられる。手首をつかまれ浴槽の渕に手をかけさせられた。
「ここ…持ってて……」
腰から震えがくるような声でサスケが言う。いつもより数段甘い。首筋にかかるサスケの息が荒くて、もうそれだけでナルトはイキそうになってしまった。
(もう、あっちもこっちも破裂しそうだってばよ……!)
自分の体なのにわけが分からない。始めは痛いとしか思わなかったナルトを上下にこする手も、今となっては快感しか与えてこなかった。
「はあはあ……あ……あっ……!」
またサスケの指がナルトの狭い穴に入ってきた。
ナルトはぶるりと体を震わせる。中をすられるとなぜか快感が増すのだ。不思議で仕方ないのだけれど、もう後ろも前もどろどろになっている自覚があった。
(もーむり、もーむりーー!)
「も、やば……サスケぇ、まじで手……はな……!」
「気にすんな……。もう、イキそ……?」
サスケが近い。指が2本になったあたりで圧迫感がひどくなり、つかんでいた浴槽の淵にナルトは額を押し付ける。どうしようもなく勝手に腰がゆれた。
「う……うっ……ああっ……!」
しつこく中を突かれてまた我慢できないようなもれる感覚がせりあがってくる。膀胱を圧迫する刺激がたまらなくて、もうナルトは膝で立っていることもつらかった。それでもナルトを追い詰めるサスケの手は止まることはなくて、もうそこからは変な声しかでてこなかった。
「あ…あっ…ああっ……サスケぇ……も、でるから……!ーーー!!!」
もうだめだと思ったときにはナルトのそこは数度にわけて精を吐き出していた。
大袈裟なくらいに体がびくびくと震える。こんな絶頂は初めてだった。我慢し続けた結果の快感に一瞬気が遠くなりかけたが、いまだしぼりとるようにしてナルトのそこを丁寧にしごいていたサスケのリアルな手の感触に意識を引き戻される。
その瞬間、今まで快感にせき止められていた衝動が、力を失って垂れ下がる先からゆるやかに漏れだした。
「ああぁ……ふうぅ……ぅ」
安堵のようなため息がナルトの口から吐き出される。強い刺激を受けたあとのためか勢いはなく、手を離さないでいたサスケの手も濡らしてしまった。
「はぁ…サスケ……」
快感の余韻が消えずもうここまできてしまって、ナルトのサスケにたいする抵抗は一切ないと言えた。大変な事態になってしまっている自覚は多少なりともあったが、今はそんなことよりもむきだしになった腿にあたるサスケの猛りをどうにかしてやらなければということしか考えられなかった。
ほどなくしてシャワーのお湯が二人の上に降り注そがれた。白濁の液体もうっすらかいた汗も放尿の後に残るにおいも流されたが、興奮した体内の熱までは流しきれないようだった。ナルトはサスケへと向き合うと初めてサスケの猛る熱へと手を伸ばす。
「ナルト……」
すぐに前髪をつかむように引き寄せられて深く口づけられた。
後はもう気が済むまで2人は互いの体に手を伸ばしあったのだった。









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